細胞株開発
生物学的研究がますます進歩し、疾患の治療法開発への利用が注目されるにつれ、信頼性が高くロバストな細胞株に対するニーズは著しく高まると考えられます。従来、細胞株開発はマニュアルで行われており、そのアプリケーションは低スループットのものに限られていました。また、ヒューマンエラーやコンタミネーションが原因で品質にばらつきが生じやすいことも問題でした。細胞株開発ワークフローの、遺伝子操作からクローン選択までを自動化することで、ワクチンや抗体の製造、遺伝子組み換え製剤や薬剤のスクリーニングに必要とされる細胞株に必須となる高いスループットと、培地条件の最適化が実現します。
Biomek i-シリーズ自動化ワークステーションは、トランスフェクションから、融合、細胞増殖、クローン選択、タイターアッセイに至るまで、生成データを効率よく管理し、研究者が他のラボ業務を行えるよう、完全な自動化ソリューションを提供します。
ハイブリドーマ細胞株開発のための標準ワークフロー
クローニング細胞株開発のための標準ワークフロー
ニーズに応えるソリューション
自動化で、作業負担やラボのボトルネックを最小にしましょう。Biomekの細胞株開発自動化ソリューションでは、スループットが向上し、追跡と再現が可能で、信頼性の高い結果を効率的に得ることができ、手作業に要する時間を削減してワークフローを最適化します。
お手持ちのBiomekリキッドハンドラーを、ラボ業務の効率性、一貫性、信頼性を最適化する完全なワークフローソリューションに変えましょう。ベックマン・コールター社製および他社製デバイスを組み込めば、 Biomek をシンプルなオンデッキのデバイスから 、専門的でありながら柔軟性のあるソリューションにできます。
Figure 1. HEPAエンクロージャ搭載の i5 マルチチャネルまたはi5 Span 8プラットフォーム は、細胞株開発プロセスにおいて、作業量は多いものの単純な作業であり、追跡と再現が可能な結果が求められる液体分注ステップ(トリプシン処理や培地交換など)を効率的に自動化するためのソリューションです。
Figure 2. 自動化ニーズの基準。Biomek i-シリーズは、ラボでのワークフローのニーズに合わせてコンポーネントを組み込むことができる、オープンで柔軟性に富んだプラットフォームです。プレート各ウェルの画像化、プレートのインキュベート、培地供給、IgG濃度測定、細胞コンフルエンスの把握、プレートに確実にアクセスして1Dまたは3DティルティングALPで培地交換を行うことができるコンポーネントを組み込むことで、細胞株開発を全自動で管理できます。
Biomekソフトウエア:全ステップでのワークフロー・インテリジェンス
サンプルが移動するたびにデータも移動します。細胞株開発は通常、1回数週間から数ヶ月を要します。Biomek Software Suiteは、安心してお使いいただけるようデータ完全性を確保するだけでなく、各自動ワークフローを合理化するよう作業スケジュールを組みます。
Biomekの心臓部はソフトウエアです。Biomekソフトウエアによって、サンプルが全てのランで一貫性をもって処理され、毎回の分注時に、サンプルから得たデータが保存されます。直感的に使用可能な、ドラッグ&ドロップ操作のユーザインタフェースを実装しているので、ワークフローの設定と管理が容易です。拡大しつづける細胞ワークフローのニーズに応えるため、下記の機能も備えています。
- SAMI EX: 最適化済かつ予測可能という固定スケジュールの利点を生かした工程プランを作成し、完全自動化とプロセス制御を実現
- DART 2.0 (データ取得および報告ツール): Biomekログファイルからランタイムのデータを収集・合成し、メソッド実行中の各サンプルに対する操作を記録
- SAMI Process Management Software (SPMS): SAMI EXメソッドとその他のイベントをユーザ定義プロセスの一部として追加、モニタリング、プランニングすることができるカレンダー管理ツール
- PowerPack: データ集約型メソッドのプログラミングを容易にする先進的ツール

