アコースティックリキッドハンドラーEchoを用いたマイクロサンプリングによる薬物動態(PK)および薬理学(PD)試験

EchoリキッドハンドラーとシリアルマイクロサンプリングによるPK・PD試験のコストおよび使用動物数の削減

Echoリキッドハンドラーの高精度微量液体分注により、薬物動態(PK)および薬理学試験(PD)におけるシリアルサンプリングが可能となり、研究コストおよび使用動物数の大幅な削減と、データ品質の向上に貢献します。


Echoリキッドハンドラーによるマイクロサンプリングの利点

マイクロサンプリングによる動物愛護および管理の3Rs(Replace:代替法の利用、Refine:苦痛軽減、Reduce:使用動物数の削減)への貢献

  • データ品質を落とすことなく、マウスの血漿の使用量を50 µLからわずか1 µLに削減
  • 実験動物のストレス軽減
  • 外科的処置を必要としない血液採取の代替法を使用できるようになる
  • 動物の死亡率低下

 

研究コストの削減

  • 研究コストを最大80%、動物コストを最大89%、研究用化合物の使用を最大75%削減*
  • 使用する実験動物数の削減

 

データ品質の向上

  • 1つの研究に使用する動物数を減らすことで、コンポジットサンプルでの試験に見られるような個体によるばらつきを排除
  • 心拍数や呼吸数などの重要な生理的パラメータへの負荷を軽減
  • PKとPDに同一個体を使用することで、薬物濃度と薬物作用の相関性に対し深い理解が得られる

マウスを用いた一般的なPK試験で、使用するマウスの数を1/9に削減可能で、動物愛護3Rsへの貢献につながります。

 

コンポジットPK試験

 

シリアルPK試験

Labcyte-composite-sampling   Labcyte-serial-sampling
各タイムポイントでマウスを安楽死させ、心臓サンプルから血液700 µLを採取   各タイムポイントで尾静脈から血液20 µLを採取、各データポイントで同じ個体を使用可能
 

PK試験での化合物のロスを抑え、各個体からより多くのデータを収集することで、使用動物数を削減します。

Echoリキッドハンドラーの非接触のアコースティック分注は、極めて正確かつ高精度であるだけでなく、チップへの吸着による化合物ロスのリスクを排除できるため、容易にマイクロサンプリングを導入することができます。特に薬理活性の高い化合物では反応の微量化が可能となり、各PKに必要な血漿の量を減らせるため、マイクロサンプリングが使用できます。

メディミューンにおける研究**で、パイプラインPKアッセイにEchoリキッドハンドラーを使用したところ、ペプチドのチップへの吸収が抑えられたことで、実験動物1個体当たりのデータ収集量が88%増加する結果となりました。Echoリキッドハンドラーでは使用するサンプルの量が少なくてすむため、使用動物数の削減に繋がります。

 

 研究に使われた技術  各タイムポイントで必要な血漿量  1個体で処理可能なタイムポイント数
チップ式リキッドハンドラー 40 µL 3
Echo® アコースティックリキッドハンドラー 5 µL 24

 

* Joyce, A.; M. Wang; R. Lawrence-Henderson et al. (2014) One Mouse, One Pharmacokinetic Profile: Quantitiave Whole Blood Sampling Serial Sampling for Biotherapeutics. Pharm Res. DO1 10.007/s1 1095-013-1286-y.
** Naylor, J.; A. Rossi; and D. Hornigold. (2016) Acoustic Dispensing Preserves the Potency of Therapeutic Peptides throughout the Entire Drug Discovery Workflow. JALA. 21(1), 90-96.

 

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