安全キャビネットとクリーンルームの清浄度モニタリング
安全キャビネットやクリーンルームの空気清浄度のモニタリングは、クリーンルーム内の作業者と設置する機器への安全性を考慮して計画的に実施される必要があります。一般的に知られた標準規格であるEU-GMP、日本薬局方(JP)およびISO 14644-1:2015等には、以下のような日常的な空気清浄度のモニタリングガイドラインが規定されています。
- ISO14644-1のガイドライン従い、クリーンルーム面積に応じた数にセクション分けし、各セクション内で特性を代表とする場所をサンプリング位置とする
- グレードA、Bエリアでは、作業中、作業シフトごとのモニタリングを推奨
- グレードC および グレードD エリアでは、少なくも月に一度のモニタリングを推奨
- 経時的な変化をモニタリングし、一定の基準を超えた場合の適切なアクションレベルとアラートレベルおよび、その対処方法を設定しなければならない
- サンプリングプローブの吸引口は気流の流れと平行とし、気流と等速で吸引する。気流方向が制御または予測できない場合、吸入端の入口をまっすぐ上向きにしなければいけない
空気中の粒子数のモニタリング方法:
ポータブルパーティクルカウンター
- 内蔵バッテリーで駆動し、サンプリングポンプ、測定プログラムなどの必要な機能が全て備わっており、手軽に導入することが可能です。
- 各医薬品製造ガイドラインに準拠し、 ISO 14644-1:2015に分類されるクリーンルームの、定期的な環境モニタリングや、作業中/非作業中のモニタリングなどさまざまな用途に対応できます。
- ISO 14644-1で要求されるISO 21501-4 校正手順に完全に適合することが可能です。
- 21 CFR part 11 に準拠しています。
- USBメモリー、有線イーサネット、無線 (Wi-Fi) を介した、測定情報の電子記録を送信可能
- 21 CFR part 11に準拠した、複数の権限レベルでの、ユーザーとそのパスワードを管理
- モニタリングする場所の名称や測定設定のパターン登録機能。測定はリストから選択するだけで簡単に実行可能
- 装置から直接Excelで読み取り可能なファイルまたはPDFでの送信
- 使用中もバッテリー交換可能で、装置の連続使用にも対応
- 直接、電源供給をしている場合も連続使用可能
- 日本語対応
環境モニタリングシステム
- 包括的なモニタリング
- パーティクルカウンターを複数の測定場所に設置・統合 – 作業員が余分な作業、ハザードへの露曝のの危険性の排除
- 同時に温度、相対湿度をモニター可能
- 経時的なデータとレポートを、Excelで読み取り可能なファイル、またはバッチファイルのPDFで作成
- 全てのリアルタイムアラートとモニタリングをリモートで実施
詳細は 施設モニタリングシステム (Facility Monitoring System) のカタログ を参照ください
ハンドヘルド パーティクルカウンター
- 低コスト
- 小型軽量で、トランスファーハッチ内やバイオセーフティキャビネットに入れても使用可能
- 経時的なデータをExcelで読み取り可能なファイルで送信可能
- 21 CRF Part11対応ファームフェア標準装備
- 日本語対応
注射剤の安全性
ワクチンや抗ウイルス薬などの注射・点滴剤は、毛細血管の閉塞リスクを回避するために、粒子を含まないものでなければならず、汚染粒子の化学的組成によっては、アナフィラキシーショックの危険性があります。特に薬物のバッチサイズが小さい場合は、少量で試験可能な方法を選択する必要があります。USP<787> の要求では、安全性試験は0.2 mLの製品容量で試験することが可能であるため、小容量で試験することが出来る製品を選択することが重要です。HIAC 9703+ を使用することにより、少量のサンプル中の汚染粒子を検出することが出来、さらに一般的なワクチンなどの治療薬使用される円錐状のバイアルを保持できる機構により、安全に試験を実施することが可能です。


