DAPI Viability Dye

4’,6-ジアミジノ-2-フェニルインドール(DAPI)は、二重構成DNAに結合し、DNA分子の副溝に含まれるATクラスターに関連すると考えられている青色蛍光核酸染色です。DNAと組み合わせた場合、DAPIは蛍光を約20倍強化し、極大励起波長は358 nm、極大発光波長は461 nmとなります。DAPIのスペクトル特性は、紫外レーザーまたは紫色レーザーを搭載したフローサイトメトリーでの生細胞率の検出に最適です。DAPIは不透過性のDNA色素であり、コンピテント原形質膜により大部分は生細胞に侵入できませんが、損傷した膜から侵入し、細胞内のDNAに作用することができます。推奨条件下では、死細胞は紫色レーザーでの励起時に425~475 nmの波長域で検出される明るい蛍光シグナルを発します。他のレーザー線で励起した色素と簡単に組み合わせられます。フローサイトメトリーでの生細胞分析では、アポトーシスを起こした壊死細胞や損傷した細胞が邪魔になります。死細胞については、生細胞が染色されていなければ(陰性であれば)DAPI陽性標識化により評価、区別できます。