MoFlo Astrios EQの特長

前方散乱光の測定強化

当社が開発した最新の eFSC技術(前方散乱光の測定強化)は、広範なサイズの粒子の検出と分取を可能にします。
複数の技術を組み合わせた正確な高速分取技術は、貴重なサンプルをより多くつくるためにアッセイを縮小することができます。
複数レベルでのバイオハザード管理により、これまで分析のみでソーティングが難しかった、バイオハザードの可能性があるサンプルを用いた作業が可能になりました。
ベックマン・コールターは、お客様がMoFlo Astrios EQで昨日できた事よりもより多くのことが出来るように、イノベーションの道を歩み続けます。

新たなデータを届けます。
従来のセルソーターを超え、MoFlo Astrios EQで研究の幅を広げてください。

  • より広範囲の分析能力
  • 強固なバイオハザード閉じ込め
  • アプリケーションの柔軟性
  • 一貫して信頼できるデータ

 

初の32ビット高解像、5チャンネルのマルチチャンネルシステムによる細胞分取の高速化
粒径が3桁を超える異なる粒子の重要特性の同時測定

  • 7レーザー、2つのアラインメントステージ
  • 0.2 µmにおよぶ粒子の分解能(ビーズおよび細胞)
  • レア・イベント集団を99%の純度でソーティング
  • 6方向のmixedモード・ソーティングによる柔軟な実験デザイン
  • 6つのレーザー経路に対する前方散乱光検出のサポート
  • レーザーの側方散乱光オフのオプション(UVを除く)
  • 分解能を向上させるために最小トリガーのしきい値を0.001%まで低減
  • 異なるアプリケーションに対応する7つの散乱光マスク
  • ABS NDフィルターセット0.3、0.6、1.0、1.3、2.0
  • 液体およびエアフィルターの強化:
    • 生物学的サンプルへの配慮
    • 0.04µm径のシースフィルター
    • 0.01µm径のエアフィルター
    • 調整可能な9ディケードのダイナミックレンジによるFSC&FL出力の 最高分解能により、染色が弱陽性の集団から、および/または、ダイナミックレンジの広いアプリケーションのバックグラウンドを解析する場合の確実性がより高くなります。

 

性能

従来のセルソーターでは、サンプルの分取速度、純度、収量の三方向のトレードオフがあります。MoFlo Astrios EQのMixedモードのソーティングでは、1方向で純度、もう1方向で収量の選択ができ、その高純度を得るために失われるであろう標的細胞を実質的にすべて同時回収することが可能になります。これより、非常に貴重な細胞を失うことなく、また主要な分取の純度を犠牲にすることもなく、より迅速にソーティングすることができます。

 

細胞にダメージを与えることなく6方向ソーティングを実施

  • より多くの細胞集団を同時に選択することで時間を節約
  • Mixedモードのソーティング:各ソーティングの水流は、それぞれにのソートモード(Enrich[濃縮]、Purify[純化]、Single[シングル])を設定可能
  • 再解析や再分取を行うために、ソフトの中止を選択できます。
  • 直感的なイベントのマッピングを備えたインデックス・ソーティング

 

キュベットのソーティング制限を解除

 

  • 不均一な細胞集団の分析が可能 ― 粒径による差速無し:エリアの必要性を排除:波高のスケーリングとレーザー・ディレイの最適化
  • 少ないメンテナンスで安定した機能を維持 ― キュベットのデブリのバーンインの心配なし
  • ソーティング条件を指示する、生物学的要求が可能 ― 70 ~100 µmのノズルサイズは選択し、Intellisort IIを使用してドロップ・ディレイを維持したい任意の組織細胞を正確に収容

 

最高の効率でプレーティングを実施できます。

  • 最高度に正確な分取
  • 処理能力については単一細胞の高分取率を達成しており、99%の正確性で1%含有集団のソーティングから96ウェルのプレートに75秒以内にプレーティングが完了
  • 様々なプレートが使用可能(6~1536ウェルプレート)
  • 必要に応じて無電荷落下収集でより良い精度を達成

 

ミクロソームからマクロファージまで、また星状膠細胞から異種移植片までの分析および分取

  • 生物学的粒子および非生物学的粒子について、粒径範囲を拡大して作業できます。
  • アガロースゲル粒子、TiO2や金のナノ粒子、環境由来の粒子など、非生物学的アプリケーションについても検討が可能です。

 

ご希望のアプリケーションに適合するよう機器を微調整できます。

  • ノズルサイズは、実験からの要求のほとんどに適合
  • 大規模および小規模のイベントは、最適化された前方散乱光マスクを使用して確認してください。
  • 複数の組織由来の広範囲の細胞取を扱うために圧力を調整するため、ゲインは自由に上げてください。
  • サンプルの撹拌と温度コントロールにより、細胞の生存率と処理量の向上がはかれます。

 

生物学的安全性

ワークフローに支障をきたすことなく安全性を最大化します。

開発時からバイオセーフティーを最優先に設計されたMoFlo Astrios EQは、洗浄を容易にするために丸みを帯びた角と端を備えたソートチェンバーを備えています。また、通常の操作中にレーザーや電気、バイオハザードのリスクからユーザーを保護するために、複数のレベルのインターロックを備えています。

オプションのベーカー社製の生物学的安全キャビネットSterilGARDは、MoFlo Astrios EQと完全に統合でき、MoFlo Astrios EQ自体のエアロダイナミックデザインにより、ワークフローに支障をきたすことなく、レベル2(BSL2)の生物学的安全性を有する閉じ込め管理を提供します。内部にMoFlo Astrios EQを設置した際、このBSL2キャビネットはNSF-49国際企画へ完全に対応しています。R-シータ・キャリアアーム機構は密閉された、容易に清掃可能なソートチェンバーを維持することによって、分取間の相互汚染を排除するのに役立ちます。エアロゾル排気システムは、ISACガイドラインを満たすために、3つのチャンバーから微粒子をを吸い出し、性能を検証します。

  • MoFlo Astrios EQの独自の3つのエアロゾル排気チャンバーに対応したエアロゾル避難口を内蔵追加のエアロゾル管理オプション(特定のラボ操作手順で必要な場合を除く)や外部設置の排気装置は不要
  • R-ThetaCyClone®アームを介してアクセス可能な完全に密閉されたソートチャンバーは、エアロゾルがSterilGARD HEPA濾過システムを介して捕捉・排出されることを保証します。
  • MoFlo Astrios EQとベーカー社製SterilGARDキャビネット間のインターロックコントローラーは、エアロゾル生成中に常にバイオセーフティが維持されるようにします。
  • 表面清掃を簡素化し無菌ソート環境を維持するため、鋭角無しの設計。
  • MoFlo Astrios EQモジュールを搭載し、最も標準的なラボ空間に対応するフロアス型デザイン。
MoFlo Astrios EQのソーターの前方散乱光測定

異なる粒子タイプに合わせてアプリケーション固有のマスクを適用し、全体的な粒子サイズ測定範囲を改善するため、異なる減光フィルタを使用してします。ノイズと0.2と0.3μmのビーズの間の間隔を広げるために、減光(ND)フィルタなしのeFSC2で第1ヒストグラムを測定します。第2と第3ヒストグラムは、y軸スケールの異なるeFSC1データ(ND1フィルタで取得)を表示します。各eFSCパラメータに異なるNDフィルタを使用すると、0.2〜30μmのダイナミックレンジ全体が簡単に表示されます。

革新と発展

今日のベックマン・コールターは、現代細胞分析のパイオニアを継承しています。私たちは、サイトメトリーソリューションを完成させた革新の伝統に誇りをもち続けています。MoFlo Astrios EQは、ご承知の信頼できるメーカーから出された、信頼に足る機器です。

Arnold Beckmanによって設計され、1935年に商品化されたpHメーターと、Wallace Coulterが発明し、1953年に特許取得されたコールター原理に基づく自動粒子計数装置から始まるBeckman Coulterは、測定、粒子特性評価と分取の科学において革新と発展の長い歴史があります。

フローサイトメトリーは、1974年の初のセルソーターEPICS II以来、当社の中核事業の一つです。これは誇らしい伝統であり、また、サンプル調製、試薬、検出および分析ソフトウェアを網羅する完全なサイトメトリーソリューションで継続してサポートと開発を行えると確信できるものの一つです。

非常に成功した高速セルソーターMoFloのプラットフォームとこの技術の継続的な発展により、未来へのコミットと、細胞生物学研究の境界を広げる科学者たちへのサポートを証明します。